現在、進学や就職や転勤などで物件を探す人の来店やメール・電話での問い合わせで連日天手古舞(てんてこまいってこんな字なのね(゚д゚)!)。
物件を選ぶときにまず第一の条件としては「家賃」。
まぁ「相場」ってあるんだけど、相場よりかなり低く家賃の予算を設定している人ほど、物件の条件に対して妥協点がない。
不思議なものである。
お金を出さずに完璧を求めるのである。
「相場」を把握している人は、予算に対して
「この立地だったら、少し狭くても仕方ないかな」
「ユニットバス(一体型)だけど洗濯機が室内に置けるし」
「少し職場から遠いけど、駐車場代が安いから」
「ちょっと古いけど、ネット無料なのがいいな」
みたいに、自分が重要と思うものに比重を置き、それ以外のことには妥協ができる。
もちろん「本当は両方揃うのがいいけど…」と内心では思っているとは思うけど、ちゃんと「予算があるからには理想通りの完璧な物件なんてない」ってことを理解してる上に、迷ってばかりいると取り損なう可能性が高くなるってのをわかってる。
更に、現実的に賢い人は、妥協点についてもただ諦めるのではなく、それをどう補っていくかまで考えての妥協をしている。
部屋が狭くなるなら、持ってくるものを減らす。
洗濯機がベランダなら、雨の振り込みを防ぐようなものを取り付ける。
建具やクロスの傷が気になるから、自分で補修していいか聞いてくる。
床の色が気に入らないから、自分で好みのフロアマットやラグを用意する。
など。工夫次第でお部屋なんてどうにでも自分の好みにカスタムすることができるのだ。
(もちろん原型を壊すほどの大改造はNGだが)
そう考えると絶対に決めておくべきことは2つだけ。
「家賃」と「立地」。これのみ。
この2つは最初に設定してしまうと、後からの変更が不可能だからだ。
(まぁ、それでも「立地」については「移動手段」を変えることで対応はできるが。自家用車があれば「立地」の範囲は広がる)
それにプラスする形で「譲れないこと」。
これに関しても、他のメリットが大きいと意外に妥協することがあるものである。
「ホントは風呂トイレ別がよかったけど、コンビニ近いしwi-fi無料だし内装おしゃれだしセキュリティもしっかりしてるし、ここでいっかなぁ~」みたいな。
要は「プラスに目を向ける」ってこと。
そもそも予算が相場よりかなり低い人に限ってよくあるのが、「この予算なら仕方ないな」って思わないこと。
予算内でどんな物件を紹介しても、気に入らない点ばかりに目を向けて、「もっと他にも…」と迷い続けている。
そもそも予算内に収まっているだけでもラッキーなくらいなのに、物件のいいところには目を向けようとはせずに、だ。
当然、この物件探しのラッシュ時にもたもたしてたらどんどん他に取っていかれる。
私たちももちろん予算が低いからといって適当な物件を宛がおうなどとはしていない。
限られた予算の中でより良い物件を探し出して紹介しているのだ。
だから妥協できないうちに、「理想と現実」を理解している人にどんどん先取りされることになる。
「先日ご紹介しました物件、他の方でお申し込みが入ってしまいました。」のお知らせを幾度となく繰り返す。
そのたびに「いや…もう少し探して他になかったらここにしようかと…」と、次々と選択肢が減っていく羽目になる。
何度も何度も何度も何度も右往左往していると、いい加減心の声が出そうになる瞬間がある。
「いいとこに住みたいならもっと金を出せ!」
これが現実。
お金さえ払えば、自分が欲するものに近づけるのである。
それでさえ「完璧」にはならない。
だから、
「自分で建てろ」である。
完璧を求めるなら、自分で創り上げていくしかないのだ。とはいえ、自分で創ったからといって、必ずしも完璧なものができるとは限らない。っていうか、そんなに簡単に「完璧」ができることなんてそうそうない。
そのことは身を持って実感している。私は機会があって、今住んでいる家と相方さんの実家を「創った」。間取り図を書き(設計図までは書けないよ(汗))、クロス・フローリング・タイル・建具・外壁・屋根・トイレ・バス・キッチンなどの設備、などなどを内外装や設備の全て選び指定した。それこそ階段の手摺や窓の形や大きさ、コンセントの場所、畳の縁まで全て自分で決めた。それでもまだ「完璧」ではないのだ。家を2軒建てても完璧ではない。そうなると、賃貸で「完璧」なんて、夢のまた夢(笑)。現在、私は自身が「創った」「完璧」ではない家で生活している。じゃあ、「完璧」でないことに不満があるかというと、ない。っていうか、その不満をどう解消するかと考えて行動することが楽しくて仕方ない。
この度、計画途中でとりあえずの会社設立を始めたが、ワクワクが半端ない。
自分で何かを創れる楽しみは他に変えられないと思う。
他人から与えられる満足なんて一時の快楽でしかなく、時間が経つごとに不満が出てくるに違いない。
あ〜!この楽しみを分かち合いたい!!