記憶力には限界がある

フードテックとSDGsと私(続続続)

情報提供

食を提供するうえで、様々な情報を提供する必要がある。
「原材料表示」や「栄養成分表示」や「アレルギー表示」などが主だったものだろう。
そこを必要最小限のものとして、さらなる情報提供ができるように。
食材に関する様々な情報(生産方法や生産者情報から旬や誕生のルーツ・健康効果など)や商品のレシピが手に入るQRコードを商品に添付したり、調理方法を動画公開したり。
はたまた店舗の営業予定やイベント情報、メニューや新商品などをお知らせしたり。
ケータリングなどではLIVE配信と商品提供をリンクさせるのも面白いかも。

顧客管理

飲食業に限らず、サービスを提供する業種において最も重要なのが顧客管理
一にも二にも顧客管理


商売を繁盛させようと思ったら「パレートの法則」と知っておく必要がある。
「パレートの法則」とは「上位20%の顧客が80%の売り上げをもたらす」という法則。
つまり、新規のお客様を追いかけるよりも、いかに常連客を増やすかが大切ということ。
これはこの度のコロナ禍で浮き彫りになったんじゃないかな。
全国的に自粛ムードがあり、飲食店が軒並み苦境に立たされる中、常連客を中心としたビジネスモデルのお店は、お客様の「この店を助けたい」という思い・行動に支えられていたように思う。
では、どうしたら「常連客」は増えるのか?

「常連化曲線」

来店数が増えるほど再来店率が増えるということ。
ということは、2回目・3回目来店のお客様に特別感・感動を与えられるかがカギになるということ。
単純に満足できる商品やサービスを提供するかではない。
いかに『あなた』に対してのことが提供できるかどうか。
「『あなた』のことを覚えてますよ」
「『あなた』が来てくれて嬉しいです」
「『あなた』はこれがお好みですね」
など、『あなた』が特別な存在であることを示す言動、いわゆる「常連扱い」ができるかどうか。
ホントの常連客にそれをするのはそんなに難しいことではない。
けれど、2回3回の来店の方にそれをするのは、かなり難しい。
なぜなら、人間の記憶力には限りがあるから。
特に主だった特徴のない方をすべて覚えておくのはかなり難しい。せいぜい
「なんとなく見たことがある。かな?」くらいだろう。

では、そこで2回目・3回目来店のお客様を覚えておくためにどうしたらいいのか。
私が思う有効策は顔認証システム
近頃「Googleフォト」の機能に(゚д゚)!
今までに撮った写真を自動で顔認証して、アルバム作成してくれるのだ。
私の場合、王子達の写真が山ほどあるが、めっちゃ幼いのから写真の端に写り込んでるのまで、様々なものからピックアップしていて、しかも全く誤りがない。
顔認証の機能が凄すぎる!
これに顧客データ(オーダー商品・カスタム内容・来店日時・会話記録などなど)を紐づけできれば、そのお客様がお店に入ってきた時点で情報が確認でき、対応できる。
例えば初回来店時に
・咳をしてた方には「こないだは咳をしてましたが、その後の体調の方はいかがですか?」
・激辛カスタムをした方には「今回も辛さアップしますか?」
などの声掛けができる。
それがシステム上で確認したものとはいえ、声掛けされたお客様はどう思うだろう?
特別感を感じるんじゃないだろうか。
(もちろん情報を入力するには人的な作業も必要)

人間にしかできない仕事

様々なテクノロジーの進化によって、AIに代替され人間の仕事は減っていくと言われている。
では「人間にしかできない仕事」は何なのか…
それは「感情労働」。
感情労働とは、肉体労働・頭脳労働に続く第三の労働形態で、「顧客などの満足を得るために自身の感情をコントロールし、常に模範的で適切な言葉、表情、態度で対応することを求められる労働のこと」と定義されてる(らしい)。
肉体労働や頭脳労働は、これがらの時代ロボットやAIに仕事を奪われる可能性が高まってる。
テクノロジーが進化することで高まるのが「感情労働」の必要性。
お客様が今、何を求め何を必要としているのかを察し、それに適切に対応すること。
それはAIには不可能なこと。
ホスピタリティの精神とクリエイティビティを持った人間にしかできないこと。

テクノロジーに振り回されるのではなく、テクノロジーを自身のために最適化し、テクノロジーで自身の能力を高度化しなくてはいけないのだ。

さぁ!やるぞ!