ファンのつくりかた

とあるクレームから学んだこと

昨日、担当のひとりのお客様からのクレームに2時間以上右往左往させられた。
数日前に来店されたあるお客様に紹介した物件で正式にお申し込みの意思表示があったので、その旨を管理会社に連絡したら、すでにほかの方からの申し込みを受けた後の状態。
その事をお客様に報告したら、「こないだ帰る時に『ここにするから押さえておいて』って言ったのに、どうしてしてないんだ!!!!」と激高された。
けれども、私からしたらこの段階ではお客様はまだ他の物件も検討されていて資料と見積もりを翌日メールするように依頼をされていたし(現に翌日、資料&見積もりをメールしている)、間違っても『ここにするから押さえておいて』なんてことは言われてない。(っていうか、正式な申し込みをする以外に物件を押さえる手段なんて本来はない)
しかし、言った言わないを議論するつもりは不毛でしかない。


視点を切り替えて、「お客様の怒りの本当の理由は何なのか?」に目を向ける。
今回の件では、「自分が検討していた物件がほかに取られた」のように見えるが、それよりも「自分の住居を期日までに確保できないかもしれない不安」ではないかと思う。
なので、お客様への謝罪・管理会社への善処を求めると同時進行で、代替えとなる物件を大至急探すという動きをした。
(そもそもかなり厳しい条件での物件選びだったので、かなりの苦労を要した(-_-;))


スタッフからしたら多くいるお客様のうちのひとりだけど、お客様にとっては担当者が会社を代表する唯一の存在
本心では「じゃあご自分の力で気に入る物件を探してください!」と言いたいところ。
けれど、それをしてしまっては会社に属する一員としては×××
なので、「この会社のこの人が担当だからこの物件に決めた」となれるように常に最大限の努力をしなくてはならない。
かといって、先述したように、お客様はその人だけではない。
当然別のお客様の対応もしていて、タイミングが被ることも多々ある。

そこで重要になってくるのが「チームワーク」
スタッフそれぞれが担当を持ちつつも、情報を共有することでお互いにフォローアップできる状態にしておく必要がある。
個人がお客様との親睦を深め信頼関係を築きつつ、情報を共有することで、組織としてのネットを張り、いついかなる時でもお客様の動きに対応できる状態でなくてはならない。
ひとりが100人に対応するのは難しいが、5人で500人に対応、10人で1000人に対応となるれば個々の負担は軽減される。
ひとり暮らしで月10万円かかったとしても、二人暮らしでは16万円で済むみたいな。

営業職はつい個人の成績に目が行きがちになるけど、目的とすべきは自分および自分が属する組織の『ファン』を増やすこと。

やはり『ファンづくり』の記述がある書籍がこちら

【新装版】ホスピタリティの教科書 林田正光著 20200322初版
絶対に身につけたい 本物の接客 菊池麻衣子著 20180919初版

今の社会において、個人のみにファンを増やすのはかなり難しい状況だと思う。
なぜならいくらでも欲しい情報が欲しい以上に手に入るから。
例えば、ひと昔前「アイドル」といえば常にベールに包まれた存在で、そこに憧れたりもしたが、今は「いかに身近でありながら憧れの存在になれるか」だと思う。
そのうえ、ネットの発達により常にありとあらゆるところから情報が流れ出る状況にある。
個人がこれを演じ切るのはかなりの困難だと思う。
だからこそのAKBや坂道やLDHなのでは?
誰かが離脱してもその周りに受け皿になるネットが張られてるから、チームとしてのファンが減らない。
ビジネスモデルとしてはわかりやすい。

何が正解かは、その組織・企業の方針によって違ってくるが、唯一変わらないのは「お客様あっての物種」ってこと。
現時点で私が思う「企業・個人が長生きできる方法」はやはり「お客様にファンになっていただく」しかないと思う

さぁ!やるぞ!