警察から連絡があった。
DNA鑑定により、父の本人確認ができたので、遺体を引き取りに来てほしいとのこと。
すぐに葬儀社に連絡し、翌日引き取りに行くことに。
私と相方さんが葬儀社の方との待ち合わせの時間に警察署の駐車場に着くと、すでに葬儀社の方は来ていて、しかもすでに遺体は棺に納められ、車に乗せられていた。
取り合えず、受付にて刑事課の担当の方を呼ぶようにと言われていたので、そうした。
少しすると、担当刑事さんが来て「説明することがあるので」と、刑事課の奥にある取調室に通された。
2日前に職場に採取に来た私の唾液でのDNA鑑定により、父本人であることが改めて説明された。
そして死因について説明されたが、遺体の腐敗が激しいため、死因となった病気までは判別できなかったが、外傷や毒などの服用も見られないため事件性はなく、「不詳の病死」とのこと。
死亡時期についても特定することができず、携帯の通話履歴や郵便物などから5月下旬とのこと。
最後の通話履歴が私だったのだが、その際は特に変わった様子もなく、前日に高血圧で病院に行っていたようだがその話もなかった。
しかしきっと私との会話を最後に、そのすぐ後に息を引き取ったのだろうと思う。
「なぜ言ってくれなかったのだろう」という気持ちもなくはないけど、多くの高齢男性が家族や他人に頼ることができずに一人抱え込んでしまう傾向にあるのを知っていたので、気づけなかったことに対するショックはそこまではなかった。
最後に警察が持って出ていた父の部屋にあったもの(財布・通帳・携帯・鍵など)が返却され、書類に少し記入した。
これにて今回の事での警察とのかかわりは最後となるらしい。
葬儀社の方と警察署を後にした。
警察署からそう遠くない葬儀社にそれぞれに到着。
父の納められた棺は安置室に行き、すぐに線香が焚かれた。
父の実家が浄土宗の寺なのだが、そこの現住職である私のいとこが来てお経をあげた。
葬儀社の方が、これからの流れなどの説明をしたいとのことだったので、私と相方さんといとこの3人で別室に移動し、話を聞くことに。
事前に状態も状態なので、遺体が返ってきたらすぐに火葬をとお願いをしていたので、翌日の9時に火葬場の予約を取ってくれていた。
できるだけ費用をかけず、葬儀もなしでとお願いしており、その見積もりが火葬代を含め約196,000円とのことだったのだが、それとは別途に死体検案書の作成費用を46,500円払わなければいけないと言われた。
かなりのショック!
一般的には葬式なしなんて考えられないのかもしれないが、何十年も父との不仲が続きながら離婚できずにいた母が、生前「父さんが死んだら死体は寺に引き取ってもらえ!」と言っていたので、うちでは葬儀などをするつもりはなかった。
とはいえ、遺体をそのまま渡すのもあんまりなので火葬まではすることにしたのだけど、父自身が生命保険や預貯金など何の準備もしていなかったし、かけられるお金は限られる。
特殊清掃代に遺品整理代、火葬費用に死体検案書作成費…次々に出費がかさんでいく。
これ以上の出費がないことと、父が借金を残してないことを願うばかり(*_*;
お骨の引き取りと葬儀云々に関しては前日に家族関係も含め事情を話し、了承を得ていたのでその通りに運ぶことになった。