働くということ

春休みに入り、子ども達を連れての出勤。

朝の掃除や仕込みから参加してもらう。
ひとつひとつの作業を、手順だけでなく、「どうしてそのやり方をするのか」「どうすれば効率がいのか」「ミスをしないためには何を意識すればいいのか」などを、丁寧に説明しながら進めていく。
(どの程度理解しているかはわからないが…)

はじめは物珍しさに目を輝かせながら積極的に取り組んではいたものの、そこはやはり子ども。
色々注意されるといじける気持ちが出てきたり、(できる作業が回ってくるまでの)待機の時間に退屈してしまったり、興味がある作業ややりたくない作業などの選り好みをしたり、と、感情に左右されてなかなかスムーズに進めることができない。
そのうえ、何かといえばお互いをうらやましがったり非難したりの兄弟喧嘩が頻発(@_@;)

その中でも特に取り合いになったのが「看板描き」。

プレオープンの時からずっと取り合っている。
はじめは端の方に少し魚の絵を描いてもらう程度だったが、ついに「メニューそのものを書きたい」となったので、試しにさせてみることに。

…読めなくはないが…(-_-;)

細かいことを気にしていたら、この春休みの間、身が持ちそうにないのでよしとすることにした。

開店してからは主に「声掛け」をしてもらった。
道行く人に「ここでお店をしていますよ」というお知らせだ。
こども達が声を掛けることで、大人が同じことをするよりも関心を示してくれる人が多いというのが一番の理由ではあるが、それと同じくらい「子ども達にいろんな人がいることを見てほしい」と思ってのことだ。

もちろん世の中「いい人」ばかりではないので、子ども達が危険な目に遭ったり怖い思いをしないように見守ってなくてはならないのだが…。

「悪い人」とまではいかなくても、「感じの悪い人」や「いい感じのしない人」というのがいるのが当たり前で、そういう人に接することが色んな学びにつながるんじゃないかと思う。
子どもが声をかけたからといって、皆が皆お店に来たり商品を買ってくてるわけもないし、いい対応をしてくれるわけでもない。
断られることもあれば(何なら9割くらい断られる)、無視されることもある。
子どもの気持ちからしたら傷つくこともあるかもしれない(現に声かけ当初はいちいち落ち込んでいた)。
けれど、そんな体験を通して「相手の気持ちを慮る」ことや「自分の言動を工夫する」ことなどを考えるきっかけになるように思う。
「どうして相手がそのような対応をしたのか?」「自分はどのようにしたら相手に受け入れられるのか?」などを考えられるように。

以前、参観日に同じような内容を教科書と黒板を使って先生が子ども達に教えているのを見たが、やはり「百聞は一見に如かず」で、実際に経験・体験する機会があるのなら、やってみるに越したものはないのかなと思う。

とはいえ、ただ子ども達に「やって見ろ」では意味がない。
私自身がやっている姿を見せつつ、「共に学ぶ」ことが大切で、私自身がうまくいかない姿やうまくいかなかった時に工夫や改善するする姿を見せて、「どうすればいいのかを一緒に考える」ようにしている。

私にとっても学びのある春休みになりそうだ。
そんなこんなで春休みの間、どんな2週間になるのやら楽しみである。

もうひとつの楽しみとしては「まかない飯」かな。食べる方もつくる方も。