【思考法】時間の値段

今日は午後から「Sony Open Innovation Day 2021」が開催されるので、それを視聴する予定。
ソニーが、新規事業を創りたいと考える全ての人に、起業のノウハウや開発環境を提供し、新規事業の立ち上げから販売・拡大までをサポートするプログラムがあるのだが、そこでのリアルストーリーを共有する年に一度のスペシャルイベントとのことで、かなりの学びになりそうなので参加を申し込んでたのだ。
5時間あるので、やらなきゃいけにことは午前中に済ませておかなくては!

それにしても時間っていくらあっても足りない気がする。
時間の使い方がまだまだうまくないってことなんだろうな…やっぱり勤め人を辞めて全部自分でとなると、つい「やるべきこと」よりも「やりたいこと」に流されてしまうこともある(よくある)。

仕事の進め方や時間の使い方を説いた書籍などによくあるのが、タスク(やるべき仕事)を緊急度・重要度のマトリクスで仕事の優先順位をつけるやり方が紹介されている。
この方法も実践しようとしたのだけど、ここに反映されにくいのが「その仕事にかかる時間」。
例えばとても重要な仕事であったからと言って、他のことを後回しにして長時間かけるべきかどうか?
緊急でも重要でもないにしても、かかる時間が少ないのなら先に済ませてしまってはダメなのか?
など。

そんな時に思いついたのが、「時間に値段をつける」ということ。

これは仕事の優先順位を決めるというよりは、その仕事は自分の時間を使ってらる価値があるのかを考えることにつながる。

昨日の出来事から考えてみた(3事例)。

まずひとつ目。
昨日は、大量にある栗を何とかしないと、ということでモンブランづくりにチャレンジした。

栗ごはん用の分は除いて、下処理した栗を鍋に入れ、砂糖と牛乳を入れ、火にかける。

栗を潰しながら混ぜ、水分を飛ばしていく。

20分ほど煮たら、生クリーム・バター・ラム酒を加えて更に10分煮る。

フードプロセッサーで滑らかになるまで混ぜる。

更に5分煮る(練る)。

できあがり。

かなり美味しくできた。これが冷めたところで、スポンジケーキ・プリン・生クリームと合体させ、モンブラン完成となるのだが、今回は省略。
かなりの量の栗クリームができた=沢山のモンブランができた(20個)。しかもまだクリームは残ってる状態。

コレ(モンブラン)売るとしたらいくらなんだろう…?(実際は無料でご近所の子供たちに配ったのだけど)
栗代だけで2,500円、これに他の材料代、光熱水費、容器代。そしてなんといっても私の作業代。
原材料など数字でちゃんと表せるものは簡単だけど、かけた手間暇時間に値段をつけるのは難しい。
掛かった時間×想定時給としたらどうだろう?
今回、栗の皮むきから始まってモンブランを作り終えるまで、作業にかかった時間は凝縮して6.5時間。これに時給1,000円として計算すると6,500円。
これに材料費などを加えると、ざっくり1万円強になる。
1万円かけて20個のモンブラン…1個500円…原価…高!

これでは商売としては展開できない。
ではどうするか?
作業時間を1.5倍にして出来高を5倍にするのだ。
そんなことできるはずが…と思うかもしれないが、可能なのだ。
ひとり暮らしと二人暮らしで生活費が倍にならないのと同様、共有できる箇所がある限り、そこに必要な時間や金額は大して変動しないのだから。

こうすることで、一見単価の見合わない仕事でも、売り物にすることができる。
売れてこそ自分の仕事に値段がつくのだ。

ふたつ目は洗面器洗い。

長年使っていると、きちんと洗っているつもりでも汚れは蓄積している。
ふと洗面器についてる水垢やザラザラが気になって、某高機能スポンジでこすってみることに。
まずは一番変色している部分をこすったところ、そこだけ真っ白に!
「元はこんな色だったんだな~」なんてことを思いながら、キレイになっていくのが嬉しくてついつい夢中でこすっていた。
洗面器全体がピカピカになったところでふと気づくと、40分が経過していた。
買い替えればよかった。
こんなことに40分て…(-_-;)

もちろん物を大切にするのは大事なことだけど、貴重な時間を費やしてまで洗面器をピカピカにする必要があったのか…?
答えは「否」である。
そもそも10年くらい使っているものなので、十分減価償却はできているし、5・6百円も出せば新品が買えるのだ。
そんなものに40分もかけるなんて、時間の無駄遣いでしかない。(いやマジで…かなり後悔したよ(T_T))

もちろんお金も大切なのだが、より効率的な時間の使い方をするためにお金で済ませられるものもあるし、その選択も必要だということ。
自分がやるべき仕事なのか?他では替えが利かないのか?と考えてみる。

三つ目は、夕食「季節を感じる膳」。

昨日も夕食を丁寧につくってみた。
・栗ご飯
・甘鯛の粕漬焼き
・冬瓜と鶏つくねの吸い物
・茶碗蒸し
・野菜のかき揚げ
・焼き茄子

一見地味~ではあるが、この御膳に値段をつけるとしたら、を相方さんと話してみた。
私としては、デザートに季節のフルーツを添えて、ランチなら1,280円、夜定食なら1,980円といったところ。

高い!と思う人もいるかもしれないが、食器が焼き物で、籠や漆塗りの盆にのっていたらどうだろう?
むしろ安いと感じるのでは?と。

・甘鯛という高級食材を更に粕漬という家庭ではあまり使わない手法。
・栗ご飯は手作りするには手間がかかる。
・茶碗蒸しやかき揚げは食事の準備や下ごしらえの手間に加え、調理の技術。
・じっくり時間をかけて煮込んだ椀物。

なかなか家で作ろうと思っても難しんじゃないかな?
そういうところに人はお金を払うのだから、この自分じゃできない物事を提供することに価値がある。(価値を引き上げるための演出も不可欠なんだけど。食事の場合は器や空間など)

自分の仕事に値段をつけるというのは、自分の仕事が誰かの役に立っているかどうかの指標となる。
「今していることが(将来的にも)値段がつくことなのか?」「もっと価値を上げるためのやり方やタイミングがあるんじゃないか?」を考えながら進んでいきたいと思う。

とにかく今はまだ模索状態。
少しでも時間を無駄にすることなく使っていきたいところ。
ぐうたらな自分がひょっこり顔を出す隙を与えないようにしなくては!

さぁ!やるぞ!!