ネーミングを変えて!

料理って本当に手間暇がかかります。
大変だし面倒くさいし…けれどもそれこそが楽しみであり価値があるものだと思います。
食べてくれる人の顔(嬉しそうな表情)を思い浮かべながら、食材や作業、ひとつひとつに丁寧に向き合いながら。

とはいえ、日々忙しい中、なかなか料理にかける手間暇時間もなかったり…それでも家族や自身の食事やその栄養バランスには気を付けたい気持ちもあり…(@_@;)。

そこで生まれてるであろう「手抜き~」「時短~」。
(「~」は献立・メニュー・料理・調理など)

これらは本当にすごくよく考えられていると思うし、日々を忙しく送っている人の「それでもちゃんと身体にいいゴハンを手づくりで!」の気持ちに寄り添っていると思う。
本当に工夫されてると思うし、手抜きや時短の方法自体は悪くはない。

けれど、どうしてもひっかるのがネーミング。

よくテレビや雑誌やYouTubeなどで、料理研究家やママタレなどが「○○しない何何(料理名)」を披露しているのだが、料理そのものよりそのネーミングがどうしても納得できないのだ。

「巻かないロールキャベツ」
フライパンに(レンチンした)キャベツをひき肉を重ねてスープで蒸し煮。
「包まない餃子(焼売)」
フライパンに皮と具を重ねて蒸し焼き(蒸し煮)。
巻いてこそのロールキャベツだし、包んでこその餃子・焼売。

「衣付けしないコロッケ」
丸めた具材にパン粉をまぶして焼く
もしくは丸めた具材に炒めたパン粉をまぶす
衣付けて揚げてこそのコロッケ。

「○○しない何何(料理名)」には工夫を感じる反面、「口の中で混ぜれば味は同じでしょ?」「お腹に入ってしまえば栄養は同じでしょ?」と言ってるように感じてならない。

ごはんって、味や栄養ももちろん大事だけど、それと同じくらい料理にかける手間暇や、出来上がったものの様式美的なものが大切なんじゃないかと思う。

近頃は春の食材である山菜が沢山出てきているけれど、これらは和食の手間暇の最たるもので、調理前の(あく抜きなど)下ごしらえから始まり、仕上がりの華の無さ、けれどもその中にある季節の味わい深さがあってのもので。
そこに「○○しない~」が入る余地はほとんどなく、むしろその面倒な過程にこそ価値があって。

料理の時短や手抜きは工夫でありとてもいいものだと思うので、できればそれそのものをひとつの料理とすればいいんじゃないかと思う。
「○○しない何何」ではなく、それそのものの料理名で。

やっぱり料理って、いろんな要素が合わさって完成されてるものだし、それらは大切にした方が良いと思う。

これらとは別で、私がど~しても!納得ができないのが、「揚げない××」のほとんどが”揚げ焼き”なこと。
油の量が少ないだけで、揚げてますから(# ゚Д゚)!